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スピカ
その夢は、誰かを傷つけるかもしれない。それでもいい?

君が尋ねた言葉。
僕は静かに頷いた。


例えば、誰かの言葉だったり、仕草だったり。
生活のなかに満ち溢れているなにか。

朝焼けの月や、雨のなかに滴る雫。
木漏れ日のなかに吹き抜ける風。
宵闇に光る、星。

様々なものが解け合いながら、救いを差し伸べる。

あたしはそんなものになりたい。

そう言った横顔を見ながら、ただ、笑うしかできない、僕。


僕の夢は、独りよがりなんだ、きっと。
それでも一緒にいたいと思うのは、わがままになってしまうのだろうか。

なって、しまうんだろうな。


その夢は、君を傷つけるかもしれない。
それでもいい?


僕が尋ねた言葉。
君は頷かなかった。


かわりに、夕焼けのなかに輝く一番星を指さしていた。
ずっと、指さしていた。

# by Cafe_hiyo | 2007-04-12 23:50 | ものがたり

あした、あなた、逢いたい。
あした、あなた、逢いたい。

今目の前にいるのはあなたであってあなたじゃない。
でもあなたのような気もする。


今あなたの目の前にいるのはわたしのようでわたしじゃない。
でも、それもわたし。


いつか二人で見た空は夕陽だったろうか、それとも朝陽だったろうか。


すべてがわからない金魚鉢みたいなこの世界にアカツキの陽が灯るのを待っている。

夜がまだ明けきらない、けれども朝にもならないアカツキの世界で、わたしはわたしで在りたいと願う。

あやふやなんだ。
なにもかも。

だから、あしたあなた逢いたい。






あした、あなた、あいたい。


# by Cafe_hiyo | 2007-01-25 16:50 | ものがたり

青よりも深く。
群青よりも潔い。


藍色の空に、茜色の雲がちらついている。
そのなかを、鳥が飛んでいく。


きれいだな、と思った。

# by Cafe_hiyo | 2007-01-24 17:41 | ものがたり

暗闇の螺旋階段
目が覚めたら、闇の中にいた。
なにも見えない。

見えないと、ひとは必死に光を探そうとする。
もがく。
もがく。
もがいてゆく。

でも光なんてもの、ないんだ。

だから、目をつぶる。
世界は暗闇でいっぱいになったままだ。
けど、耳をすませば音がしているのがわかる。
その音はあたたかい。
音にも温度がある。


暗闇を怖がることなんてしなくてもいい。
光なんてもの、探さなくたっていい。
目に映るものだけが、すべてではない。


暗闇だってしばらくすれば目が慣れる。
すると世界は自由だ。


目の前に、螺旋階段が現れる。
最初は軋んで、登っていくうちに崩れてしまうかもしれない。
でも登っていけば、なにかがある。

光でも闇でもない、なにか。



暗闇に、誰だって堕ちる。堕ちていく。
そのたびに、螺旋階段を登るのだ。
ひとは。



螺旋の先にある、なぞを目指して。

# by Cafe_hiyo | 2007-01-18 22:32 | ものがたり

そこからいずるもの、いつかまた還らんことを。
人は心から生まれるらしい。
では人でないわたしは、どこから生まれるのだろう。

わたしは海からきた。
だからといって海で死ぬわけではない。
けれども人は人のまま、死ぬのだそうだ。


海が恋しい。
海にうつる太陽の粒が恋しい。
波間にゆらめく空の碧と永遠に続いてゆく深淵が恋しい。
たゆたいながら唄う、あの日のわたしが、恋しい。


海が懐かしい。
ここにはなにもない。
光る真珠の涙も、珊瑚のかけらもない。

ここにはなにもない。


心がまたいつか心へ還っていくように。
わたしもまたわたしへ還っていくのだろう。


海へ還ろう。
だってわたしは、海からいずるものなのだから。

# by Cafe_hiyo | 2007-01-14 01:42 | ものがたり

タツノオトシゴ、おとしもの。
ずっとずっとなにかを待ち続けている。
遠くにはなにかがなく声。


誰がないているんだろう。
知っている声。
でも知らない声。


ちりぢりになってしまったかけらを拾いにいこう。
忘れてしまった星の砂を固めて月の砂漠へ持っていこう。


遠くにはなにかが鳴く声。
この声を、わたしは知っている。


誰が鳴いているんだろう。
# by Cafe_hiyo | 2007-01-14 01:09 | ものがたり

キチガイどもよ、吼えろ。
愛ってなんだろう。

ひとを好きになることだろうか。
ひとを大事にすることだろうか。
ひとに厳しく接することだろうか。

なにか他の言葉に換えられる、そんな薄っぺらいものなのか。
それとも。
妄想か現実かわからないくらいに周りが見えなくなるほど、深いものなのか。

わからない。

愛ってなんだろう。



こころのなかにいる、キチガイが今日も吼える。
# by Cafe_hiyo | 2007-01-12 18:16 | ものがたり

龍宮
ふかいふかい海の底。
待ち続けているものがある。
ただ、ただ、待ち続けている。


たかいたかい空の下。
置いてきてしまったものがある。
それがなんだったか、思い出せないし、そもそもそんなもの存在していたのかさえも、忘れてしまった。


ただ思い出せるのは、いとしい、という気持ち。


どれだけ年月が経っていても、忘れられない想いと、匂いがある。



からっぽの箱に入っているのは、希望ではなく、絶望でもなく、龍宮への片道切符。
# by Cafe_hiyo | 2007-01-10 23:09 | ものがたり

キミドリの唄
世界が黒に染まったら、きっと何も見えなくなってしまう。
世界が赤に染まったら、きっと太陽が嫌いになってしまう。
世界が青に染まったら、きっと雨が苦手になってしまう。


世界がキミドリに染まったら、どうなってしまうかな。


あのひとはキミドリがとても好きだった。
だからキミドリの世界はとても居心地がいいのかもしれない。


でもそれは。


偽りの幸せなのかもしれない。


あのひとは本当にキミドリが好きだったかな。
探り続けても答えはでない。

過去の時計をいくら逆さまに戻しても、水のように流れていくから。


本当のことなんて、きっとだれにもわからないのかもしれない。



だけど、気になってしまう。




世界がキミドリに染まったら、世界は反転するのかもしれない。
# by Cafe_hiyo | 2007-01-10 00:19 | ものがたり

あけまして。
おめでとう。

なにがめでたいのかさっぱりわからないまま繰り返しこの行事を続けてきたけれど、やっぱりいまだにわからないままにこの時期がやってきました。


おみくじは大吉でした。
ありがたや。


繰り返し、くりかえし。
生きていくってことは、いつもくりかえしをしていく作業だ。

その作業が、時に愛おしく。
時に憎らしく。
時に誇らしく。
時に虚しくあるが。


単純な作業が、愛おしくあるように。
自分だけでなく、まわりのひとたちもそうであるように。




願うのではなく、叶えていこう。
# by Cafe_hiyo | 2007-01-01 04:29
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つれづれなるままに書いていこうかと。

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